ふーみんの無限世界

エッセイ、詩、小説の可能性を信じて

詩のブログ記事

詩(ムラゴンブログ全体)
  • 朧月夜

    闇の中をさまよい歩く 小さな影のように 灯台の明かりさえ与えられぬ人間たちに 正しい道を選んでいるかなど わかるはずもなく ただひたすらに進むその道の先に なにが待っているのか 知ることはできない せめて満月の宵には 惜しむことなく 行くべき道を照らして欲しいと 朧月に願っても ただぼんやりと浮か... 続きをみる

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  • 私たちは みんなつながっている

    私たちは みんなつながっている ここが 平和で 温かな食べ物があるとしても ほんの少し 生まれる場所が違えば 生き抜くことさえ 困難な大地 暖かく 安全な場所にいて 狭い思考に 蝕まれないで 生きることは こんなにも難しい

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  • しょっぱいレモンティー

    昔幼いころ 大人になると 辛いことばかりだよ 子供のうちが 一番いいなんて言われて そんなの嘘だ だってあたしは辛いこといっぱいある そんなふうに思ってた 子供の頃が 幸せだったなんて 言えないけれど でもやっぱり 辛いこと たくさんある大人になった どうすることもできなくて かといって あの頃の... 続きをみる

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  • 懐かしい人

    特別な人だと 意識するよりも先に 心の臓が勝手に鳴り出した あの遠い日 別れの日が すぐそこに来ていました あなたは元気に暮らしていますか 私は元気です 相変わらず荒波に揉まれて それでも生きています あなたに出会えたこと 今でも感謝しています あなたの優しさで 救われたあの日 あなたが今もどこか... 続きをみる

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  • 大切にされて

    大切に扱われたことのない人は 自分を大切にする術を知らず 誰かをうまく愛することもできない 今がどんなにひどい状況でも あなたを大切にしてくれる人が 必ずいるということに気付いて いつかあなたが愛を知ったなら 周りの誰かを大切にして 大切にされて 愛は育つもの 

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  • ひとしずくの宝物

    あなたの額から落ちた ひとしずくの 透明な それに 私は なりたい あなたから 生まれ落ちて 空に還り また大地に落ちて ひとしずくの 水になり あなたを 潤して あなたの 一部に なりたい けれど そしたら あなたの姿を 見られないね ひとしずくの宝物 やっぱり私は 人でありたい あなたの前で ... 続きをみる

  • 想い

    私は 自分が老いたことも 美しくないことも 知っている けれどもし 私にほんのひとかけらでも 女としての魅力が残っているとしたら それは 残らず すべて あなたのもの この世に別れを告げて 目を閉じる その瞬間まで 私は あなたのもの

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  • 少しだけましな人間になりたい

    少しだけましな人間になりたい こんなに心の狭い人間ではなく こんなにずるい人間ではなく こんなに弱い人間ではないもの 誰かのことをうらやんだり 他の人と比べたり 自分だけを哀れんだり そういうものにはなりたくない もう少しだけましな人間になるために もがいてもあがいても 生きていようと思う

  • 深海へ

    あなたに出会ってしまった私は 荒海に漕ぎ出てしまった 不安定な小舟 過ぎた時間が元に戻せないように 岸へ戻ることも 叶わない あなたのたった一つの些細な言葉で 激しく揺すられ あなたの何気ない行いに 至福の凪を見る 自分の心さえ 思い通りにならず 溺れて 息もできない 波に弄ばれ どこまでいくのだ... 続きをみる

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  • 人生の教本

    私に与えられた教本は とても難しくて 解けずに日々苦悶し 度々間違えては バツの字をつけられて 消すこともできず 無理に落とそうとこすっても 赤く字が滲むばかり やり直すことも 進むこともできぬまま 解けない項に 泣きながら顔をうずめて眠る日々 なぜ私にこのような難しい教本をくださったのですか 弱... 続きをみる

  • 詩人の時を刻む

    閉ざされた冬の心のままに うなだれて歩いていては 何も見えない ほんの少しだけ顔を上げて 広がる若草色の春を見て 鮮かに連なるつつじの花が 明るく揺れる山吹が 青空の下で笑いさざめく どんなに悲しい日が続いても どれほど病み衰えても 春はちゃんとやってくる 果てしなく広がるこの世界に 命の喜びを歌... 続きをみる

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