ふーみんの無限世界

エッセイ、詩、小説の可能性を信じて

朧月夜

闇の中をさまよい歩く 小さな影のように
灯台の明かりさえ与えられぬ人間たちに
正しい道を選んでいるかなど わかるはずもなく


ただひたすらに進むその道の先に
なにが待っているのか 知ることはできない


せめて満月の宵には 惜しむことなく
行くべき道を照らして欲しいと
朧月に願っても
ただぼんやりと浮かんでいるだけ


朧月夜に迷う子猫のように
人はただ心細く泣くだけのこと