ふーみんの無限世界

エッセイ、詩、小説の可能性を信じて

2022年6月のブログ記事

  • ゆっくりの歩み

    私の息子は ゆっくり成長します なにが辛いのか 時々悲しそうに泣いて 歯を食いしばり 着ている服を引きちぎり 頭を壁に打ちつけます 毎日話しかけますが 返事はなかなかしてもらえません 靴の履き方も 多くの子供たちの 数十倍も時間をかけて 習得しました 椅子に腰かけていられる時間も 少しづつ少しづつ... 続きをみる

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  • 恋文

    生涯で一度だけ恋文を渡したことがあります。 もう30年以上も前のこと。 16歳年上の男性を好きになってしまいました。 散々あきらめようとしましたが、だめでした。 渡さないつもりで、心の赴くままに手紙を書きました。 彼には受け入れてもらえないことはわかっていましたから。 それでも私はどうしても気持ち... 続きをみる

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  • コロナワクチン三回目接種

    引っ越しなどで、遅ればせながら、コロナワクチン三回目接種しました。 二回目のファイザーのときは、高熱が出てふらふらになり、数日後に帯状疱疹も。 恐れをなした私は、今回は割と副作用少なめと言われているノババックスで受けました。 発熱は微熱程度。腕の痛みもそれほど無し。 倦怠感は強め。 日曜日の集団接... 続きをみる

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  • 真夜中のドライブ

    他愛ない話が途切れて 高速で移動する小さな空間で 二人は静かにただ前だけを見ている 闇の中で、無数の光の中を 飛ぶように滑っていく 二人だけのこの瞬間 ずっとこのまま このまま二人でいられたら 目の前の闇に なにが待っていても 二人でこのままずっと 溶けて一つになるまで

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  • 私の小さなかけら

    ふわふわあなたの前髪の上を飛び跳ねて いたずらっ子な優しい瞳をすり抜けて ざらざら頬を滑り降りたら やわらかい笑い声をあげる口に吸い込まれ そんな私の小さなかけらは 今日は幸せの夢を見る

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  • 息子のグループホーム入所 3

    2月18日 駿宇の荷物を積んで、長男に借りた車で次男に運転してもらい、世田谷から出発。途中木更津市の役所に寄り、転入届を提出。 新しいグループホームだからか住所登録されておらず、確認のため時間がかかりましたが、なんとか手続きできました。 お昼ご飯を一緒に食べましたが、あまり時間がなく、ゆっくり別れ... 続きをみる

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  • 歌と恋

    昔の歌を聴くと、その頃好きだった人のことを思い出します。 中学2年生の春、斉藤由貴さんの「卒業」菊池桃子さんの「卒業」という歌がヒットしてました。 卒業までは一年あったけれど、当時片想いの相手がいた身にはせつなさが沁みました。 彼は今で言うところのツンデレさんでした。 私のことを、厚化粧カッパと呼... 続きをみる

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  • 朧月夜

    闇の中をさまよい歩く 小さな影のように 灯台の明かりさえ与えられぬ人間たちに 正しい道を選んでいるかなど わかるはずもなく ただひたすらに進むその道の先に なにが待っているのか 知ることはできない せめて満月の宵には 惜しむことなく 行くべき道を照らして欲しいと 朧月に願っても ただぼんやりと浮か... 続きをみる

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  • 一人暮らし料理

    男の子三人と元夫との5人暮らしから、離婚して子供たちと4人暮らしになり、長男独立して3人暮らし、そしてこの春ついに一人暮らしに。 一人分のご飯作ることに、まだ慣れません。 引っ越しして慣れない街に住み、転職もして、疲れて帰ることが多く、お弁当買って帰ることが多かったですが、少し慣れてきたので、自炊... 続きをみる

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  • ささやかな祝杯

     幾度も繰り返し経験して慣れっこになっているとしても、決して、快の感情は湧いてこないことがある。  またか。  晴美は思わず舌打ちしたくなったが、辛うじて気付かれない程度の溜息をするだけに留めて置いた。  このチャンミ(ばら)アパートという古臭いネーミングの団地の隣家に住む幼稚園児のイエリンに、 ... 続きをみる

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  • 今は亡き初恋の人

    初恋の人には、ずっと会っていませんでした。 それでいいと思っていました。 どこかで、いいおじちゃんになって暮らしていればそれでいいと。 時々はなにかの拍子に思い出すことはありました。 彼に少し似てる俳優を見たり、思い出の歌がふと耳に入った時など。 数年前、偶然彼が亡くなったことを知りました。 悲し... 続きをみる

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  • 白い花

    古い日記に張り付けられた その白い花は  あなたが 弄んでいた あの日の花 私は それを拾って 大事に 持ち帰ったの なにかに いらついていた あなたは あれから どんなふうに 生きたの 白い花を見ると あなたを思い出す 私の初恋があなただと 知っていましたか